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ここはメンズファッションについてのよもやま話や、管理人が購入した商品のインプレッション、
メンズファッション関連のおすすめ情報などを掲載するコーナーです。

impression:今夏の買い物(ポロシャツ)その2 LACOSTE

2012/08/17 2:39 に web master が投稿

前回のFREDPERRYに続き、今回はこの夏購入したLACOSTEのポロシャツを紹介します。
こちらはすべてこの夏のセールで購入したものです。
 
1.パイル地ポロシャツ
通常ポロシャツは「鹿の子編み」と呼ばれる独特の通気性の良い生地で織られますが、このポロシャツは珍しいパイル地のものです。デザイン的には定番のポロシャツと同じになりますが、襟の裏にブランド名の入ったネービーのテープが縫われていて、襟を広げた時のワンポイントになっています。
白いポロシャツは清潔感があってカラーコーディネートもしやすいのですが、薄めの生地の場合「透けて見えやすい」という弱点があります。その点、このパイル地のシャツはそれほど透けない為、安心して着ることができます。
また、パイル地独特の肌触りも心地よいものです。
 
 
2.ビッグクロコポロシャツ
こちらは定番の鹿の子編みの半袖ポロシャツですが、胸のクロコダイルの刺繍が大きく、右腕にも「27」の番号が縫われているところがポイントです。こちらはここ数年大人気となっているラルフローレンの「ビッグポニー」に影響されたデザインである事は言うまでもありませんが、多少こちらのほうが上品な印象に仕上がっていると思います。
ちなみに「27」の由来は創始者のルネ・ラコステ氏が初めてデビスカップで優勝した「1927年」がモチーフだそうです。(アパレルブランドとしての設立は1933年になります。)
 
こちらで紹介したポロシャツも日本製になります。
昨今こういった有名ブランドの服も中国や南米といったコストを抑えられる国での生産が一般的になりましたが、前回紹介したFREDPERRYも含め、ポロシャツとしての作りは日本製が一番良く出来ているというのが私の印象です。
身頃や襟の生地も厚手でしっかりしており、縫製も丁寧。元々アメリカ製であったジーンズが今や日本製が世界で一番高い品質になっている事と近いように感じられます。
REFDPERRYはイギリス、LACOSTEはフランスと本家本国製が一番という考えもあるでしょうが、日本人の体型にあった高品質な服として、日本製もオススメします。
 
3.おまけ:ラルフローレンのビッグポニーポロシャツ
これは以前LACOSTEでも紹介した「ユースモデル」になります。あまり見ないマゼンダとネイビーのツートンカラー。
実は友人からの頂き物でして、私が購入したものではありません。
ラルフローレンのポロシャツはサイズがかなり大きめなので敬遠していましたが、たまたま友人が「小さすぎて着れない」という事で試着してみるとジャストサイズだったので譲っていただきました。
さすがにこのネイビーやライトブルー、白などは東京では多くの人が来ていて夏場は頻繁に見ますが、今年から来年に掛けて段々落ち着いてくるように思われます。しかしながら、一見あまり弄る所が無さそうな定番ポロシャツに対して、これだけインパクトのあるデザインを提案できるのはさすがラルフローレンですね。
 

impression:今夏の買い物(ポロシャツ)その1 FREDPERRY

2012/08/17 1:15 に web master が投稿   [ 2012/08/17 1:20 に更新しました ]

今年の夏は節電の影響もあり、「スーパーCOOLBIZ」と呼ばれる、一層軽装の涼しいスタイルでの仕事をする職場が増えています。
私の職場も夏はポロシャツでの勤務がOKとなった事もあり、この夏はポロシャツを多く買いました。
こちらではFREDPERRYのポロシャツを紹介します。
 
尚、こちらで紹介しているポロシャツはどちらも日本製になります。
FREEPERRYやLACOSTEなど人気ブランドのポロシャツは、各々日本のライセンス生産品もあります。
海外のブランドなので海外製品も多いのですが、フィットについては日本製のほうが日本人の体型には合っているようです。
 
1.定番ポロシャツ

こちらはFREDPERRYの「ド定番」と言えるデザインのポロシャツの日本製版です。
定番品はイギリス製の「M12」と呼ばれるものですが、こちらとほぼ同じデザインになります。
違いはシルエットが日本人向けに着丈が短くなっているところやボタンがブランドロゴなしの貝削り出しボタンである等です。
何といっても「これぞポロシャツ」という定番の風格があり、コーディネートもしやすい安心感のある服です。
一着は持っていて損はありません。
 
 
2.Nallow Collar ポロシャツ

こちらは最近新しい定番となりつつあるナローカラーポロシャツ。
小振りな襟と胸ポケットのストライプがシャープな印象を与えるスタイリッシュな一枚です。
ネイビーの本体色+イエローの襟の組み合わせがジーンズととても相性が良く、お気に入りの色。
このカラーは昨年モデルでNetでセールになっていたものを購入したのですが、こちらも毎シーズン違うカラーバリエーションで展開しています。
 
ポロシャツと言えば上の「M12」タイプのデザインが定番ですが、昨今は色々なバリエーションが増え、私たちを楽しませてくれます。
次にLACOSTEのポロシャツを紹介します。
 

メンズファッションと性格について

2012/04/05 9:05 に web master が投稿

こちらのページで「心理面での様々な不安を物理的に解消する為に洋服を着る」と書きましたが、その人の性格とファッションの関わりについて書いてみたいと思います。
 
ちょっと古い記事ですが、こちらのサイトでも「心理学では、ファッションは自分が“こうなりたい”、あるいは“こう見られたい”欲求のあらわれと言われています。今の自分とは違う、“なりたい自分”を投影しているので、性格とは反比例していることが多く、真逆とも思えるファッションをしている場合も少なくはないそうです。」と書かれています。

このサイトはレディスファッションの話ですが、あながちメンズファッションでも違うとは言えません。男性でも一見とてもワイルドなカジュアルコーディネートをしていても性格がとても温厚な人がいたり、爽やかで綺麗めなコーディネートをしている男性ですが性格は荒々しかったりします。

ただし、ここに書いたような着こなしはあくまでT.P.O.のひとつという見方もあり、必ずしも性格が反映されているとは言えません。ここは男女の違いでもありますが、営業系の職種ならばどんなに性格が違う人でもスーツやジャケット+パンツのコーディネートをする等、コーディネートに外部要因が多いのが男性の特徴かと思います。
もちろん本サイトのテーマであるカジュアルファッションはもっと自由度がありますが、女性と比べ定番志向が強く、トレンドの変化も緩やかである点も違いとなります。
 
 
むしろ、実際の着こなしやワードローブからこのような性格が推測されます。
 
1.あまり多くの服を持たず、自分にとって必要と考える最低限のアイテムでミニマルに着こなす人

  • 自分に自信のある人
  • ファッションへの興味、関心が低い人
2.洋服を多く保有し、様々なコーディネートができるように努める人
  • 自分に自信が無い人
  • ファッションへの興味、関心が高い人
また、このような見方も考えられます。
洋服は基本消耗しますので、保有時間よりも「実際に着た時間、回数」でその服を持つ期間が変わります。

1.ひとつの服を着れなくなる(または飽きる)まで着続ける人

  • めんどくさがりや
  • 勿体無い志向
  • こだわり志向

2.複数の服を持ち、こまめに着まわすことで結果同じ服を長く着る人

  • あきっぽい
  • コレクター志向
  • 安定志向
もちろんどちらかが良くてどちらかが悪いというものではありません。
また、上記は各々同じ人とは限りません。例えば「自分には十分自身があるが、ファッションが好きなので多くの洋服を保有している」という人もいれば、「自分に自信は無いが、お洒落が似合わないのではと考えている為、興味関心も沸かない」という人もいます。
めんどくさがりで且つあきっぽい人もいますし、こだわり&コレクター志向の人もたくさんいます。
 
日頃何の気なしに買って着ている日々のファッションですが、このような視点で見てみると、自分の意外な側面が見えるかもしれませんよ。
あえて言うなら、上記の例に挙げたような状況があまりに極端な場合、ちょっと控えめにする事などを考えてもいいでしょう。
 

impression:LACOSTE(ラコステ) ポロシャツ

2012/02/25 3:50 に web master が投稿

まだ寒い時期ですが、夏に向けてLACOSTEのポロシャツを2点紹介します。
 
LACOSTEについてはもう説明の必要が無いメジャーブランドですね。ポロシャツの原点とも言われています。
基本的にはスポーツウェア(テニスウェア)ですが、カジュアルファッションアイテムとしてもポロシャツは定番中の定番です。
 
1.3/4スリーブポロシャツ(BLACK)
こちらは日本製で(株)ファブリカのものです。
LACOSTEに限らず海外ブランドの定番ポロシャツはおおむね日本サイズに比べると一回り以上大きいものが多いのですが、こちらは日本企画製品で「SLIM FIT/CORPS ETROIT」のタグがついたやや小さめの作りのものです。
 
ディティールも定番のポロシャツとやや異なります。ボタンが3つあり、襟はやや小ぶりな形。
一番のポイントは3/4スリーブ(いわゆる7分袖)であるところ。
 
ここにもボタンがついていてワンポイントになっています。
同じLACOSTEでも他の人とちょっと違うものを着たい方にお勧めですね。
 
2.BOYS半袖ポロシャツ(L1812 NAVY)
こちらは定番の半袖ポロシャツのBOYSサイズ(ユースサイズ)です。
上でも触れたように、LACOSTEもメンズサイズでは一番小さいサイズでも着丈が長く、小柄な私には合いません。
そこで、より小さいサイズのBOYSサイズを購入しました。
サイズは「160」というBOYSサイズでは一番大きいもの。見方としては「身長160cmぐらいの子供用」という意味です。
上の3/4スリーブやUNIQLOのスリムタイプのポロシャツSサイズと近い、程よいサイズ感です。
このポロシャツは楽天の通販で5,000円ぐらいで売っていますので、価格面でも手頃です。
現物を見ないで購入するネット通販、しかも生産国がエルサルバドルという事で品質面で若干の心配はありましたが、実際に購入してみた結果としては品質は良好でした。若干日本製より生地が薄い気もしますが、最近のポロシャツは生地が多い為(LACOSTEだけでなく、FRED PERRYなどもこの傾向です)あまり気にはなりません。
 
ここで2枚のポロシャツのディティールを比較してみます。
 
サイドのスリットは3/4スリーブのほうにはありますが、BOYSにはありません。ここはBOYSでは簡素化されています。
 
 
胸のワニの刺繍です。撮影時の手ブレでBOYSのほうがぼけて写ってしまっていますが、見た目はどちらも遜色はありません。
並行輸入品の場合、こういったディティールが甘く安っぽく見える場合がありますが、このポロシャツは問題ありませんでした。
 
最後に襟のタブです。見ての通り、左のBOYSはエルサルバドル製の表記があります。
 
こういったBOYSアイテムはLACOSTEの他Ralph LaurenやFRED PERRYでもあります。価格も手頃なものが多いので、小柄な方は購入を一考してもいいでしょう。
 

impression:TATRAS(タトラス) CORONA ダウンジャケット

2012/02/05 6:25 に web master が投稿

 今年は近年稀に見る大寒波で毎日寒い日々が続いています。
そんな訳で、この冬購入したダウンジャケットの紹介です。(実はこの冬UNIQLO「+J」ラストシーズンのダウンコートも購入したのでダウンは2着目ですが…。これはこれで気に入っています。)
 
購入したのはTATRAS(タトラス)のCORONAというダウンジャケットです。
TATRAS(タトラス)は最近雑誌などで見かける多くなったブランドですが、2006~2007年に始まった比較的新しいブランド。イタリア×ポーランド×日本のコラボレーションとの事ですが、ともかくイタリアデザイン+ポーランド生産。一部では「POST MONCLER(モンクレール)」とも言われているようですが、さすがにMONCLERよりは安いですね。
 
CORONAはこの2011年AWの新作になります。定価は7万円弱をセールでそこそこ安く買いましたがそれでもまあまあ安くはありません。ただ、このダウンジャケットは中々のスグレモノでして、非常に気に入っています。
全体のデザインはこんな感じです。シンプルなデザイン胸のポケットがアクセントになっています。
左はパーカーつき、右はパーカーを外したところ。それぞれ異なる雰囲気を楽しめます。フロントはダブルジップ仕様です。
 
 
 
こちらはサイドとバックの写真。
脇の下にはシャーリング、バックスタイルは本当にシンプルです。
 
襟裏のブランドタグと左肩のパッチです。目に見えて分かるブランドロゴはここと各スナップボタンの刻印ぐらいです。
 
このダウンジャケットの特徴なんですが、まずは素材です。
ポーランド生産の恩恵を受け、世界的にも有名なホワイトグースダウンを95%使用という贅沢な逸品。ほぼダウン100%です。
またこのモデルは非常に柔らかい生地を使用しており、かなり軽く作られています。生地の感じとしてはUNIQLOのウルトラライトダウンに近い薄さで、ダウンパックを省略している点も同じ。ただしダウンの量が多く裏地も別生地である為、UNIQLO程インナーにダウンの毛はつきません。
次にシルエットとカッティングです。
 
上の写真に書いているのはアームホールが狭い点とサイドのシャーリング部分です。アームホール部にあわせ、肩まわりのカッティングも肩が動きやすく、且つフィットするように工夫されています。
 
次に袖部分です。一般的なダウンジャケットはおおむね半々の面積でカッティングされていますが、このジャケットの袖は裏側の生地は3~4割の面積で、表側に広く生地をとっています。このカッティングのおかげで他のダウンより細めながら動きやすさと見た目のシャープさを両立させています。
 
いわゆるアウトドアブランドの堅牢なダウンジャケットと比べるとやや華奢なイメージではありますが、デザインの緻密さはかなり高いレベルで着る人をスタイリッシュに見せてくれる一着です。

メンズファッションと断捨離

2012/01/31 8:30 に web master が投稿

みなさん「断捨離」という言葉はご存知でしょうか?
 
数年前に流行ったいわゆる「生活術」で、やましたひでこさんという方が提唱した主にモノを上手に捨てるなどして生活環境を生理整頓するといったものです。私も先日非常にお気に入りのダウンジャケットを購入した事を契機に、自分の服をかなり整理しました。
(購入したダウンジャケットの話は後ほど掲載します。)
 
男性の場合、性格的に「モノを集める=コレクター志向」的な側面を持つ方が多い(私もそうです)ことや、ファッションに関しては幅広いコーディネートができるよう、様々なタイプの服をストックしていたりするものです。
しかしながら、あまりに多くの服を持っていると、自分の管理の範疇を超えてしまい、結果似たような服を数着所有してしまうこともあります。
そんな時は時々自分の洋服を「棚卸し」して、あまり着ない服を処分することも考えたほうがいいでしょう。
ただ、その「捨てる」「残す」のバランス感覚が非常に難しいところなのです。
 
一般的には女性の場合2年、男性でも3年着なかった服は処分したほうがいいとされていますが(男性のほうが女性と比べ流り廃りの変動幅が少ない為、多少長く着れる可能性がある)、中には10年ぐらい着ても平気な服もあります。
また、ある程度の年代になって自分の価値観が確立されてくると「自分にあった自分らしい着こなし」に慣れてきますので、長く着れる服も増えていきます。
ここで気をつけたいのは、男性のトレンドが女性よりもかなりゆっくりしたペースで進んでいくということです。
例を挙げるとローライズのジーンズがあります。10年前はまだヴィンテージレプリカ全盛だったこともあり、どちらかというとハイウエストなジーンズが多かったのですが、ここ5~6年でメンズのジーンズでも股上が浅めのジーンズが普通になってきました。
ジーンズは素材や作りとしては扱いによっては10年履けなくは無い服ですが、ここ数年のシルエットの進化でさすがに10年前のジーンズを履くのはやや難しいところです。(もちろん趣味趣向でアメカジファッションとして501XXやレプリカを履くのは全く問題無いと思いますが、ここではもう少しフラットな着こなしを前提に書いています。)
 
こちらのサイトでは「ベーシックなものを残したら、以降もそのようなアイテムを買うようにしましょう。時代性もあるので、だいたい3年一区切りでクローゼットの見直しが必要ですね。本当にオシャレな人って流行をほどよく取り入れたベーシックなスタイルをしている人なんです。」と書かれていますが、私も同感です。
もちろんある程度のコストをファッションに掛けられる前提ではありますが、一定のアベレージでお洒落になる為には、そこそこのトレンドを感じ取り、あえて「古いものを捨てる」事も必要なのでしょう。
 

メンズファッション事情 2002~2012

2012/01/19 8:33 に web master が投稿

実は当サイトは旧名「style in m.o.c」にて運営を開始してから10周年を迎えました。
※詳細はこちらをご覧ください。
この10年の間、メンズファッションは変貌し、嘗ては悩みだったものが改善されたり、新しいトレンドが生まれたり、またネガティブな面も見られます。
中でも大きく変わった点は「以前より男性がお洒落をしやすくなった」事だと思います。
私は東京都内に住み、都内で働いておりますので、この10年(+サイト運営前を入れるとさらに数年前)から「いちユーザー」として東京のファッションを見続けていますが、東京の男の子、男性諸氏には本当にお洒落な人が増えました。
細かなトレンドはさておき、大きな変化のポイントは以下の通りだと考えます。
  • 以前よりサイズ展開が多いブランドが増えた。
  • 以前よりメンズファッションのカッティング、シルエットが綺麗になった。
  • 以前より洋服の価格が安くなった。
  • 以前よりベーシックなメンズファッションの情報が入手しやすくなり、消費者の知識、センスが向上した。
これは少しでもお洒落になりたいと考える人にとっては非常に喜ばしいことです。
思いはあっても環境の良し悪しの影響は非常に大きいものです。
実際、10年前は3~4万円出さないと買えなかったクオリティの服が2万円以下で買えることもザラです。
ちょっとした普段着ならUNIQLOなどの数千円の服で充分に賄うことすらできます。
 
反面このようなネガティブな要素も生まれています。
  • 以前より「ある程度の品質とデザイン、価格のバランス」を重視するブランドが増え、個性が減った。
  • 以前より全体的に品質は低下した。
  • 洋服の個性が減り、着こなす消費者も個性を出しにくくなっている。
以前はよく「ユニカブり」といってUNIQLOの同じ服を着ている人を見かけることで恥ずかしい気持ちになったりする事があったものですが、都心では一着10万円強もするモンクレールMoncler)のダウンジャケットですら頻繁に見るぐらい「カブって」います。
※もちろんモンクレールMoncler)のダウンジャケットは非常に高品質でデザインもすばらしいものですので、決して着る事を否定しているわけではありません。年の為。
 
ただ、街での着こなしを見て最近思うのは、「自分らしさを出すのが難しい時代になった」ことです。
お洒落がしやすくなった反面、割と似たような生地、デザイン、シルエット、着こなしの人が増えてしまうのはある程度仕方の無いことです。しかしながら、その反面個性も見えにくくなっています。
決して個性がある事ばかりが大事という訳ではありませんが、「生活必需品としての洋服」以上に、日々の人生のちょっとしたスパイスであったり、遊びの要素として着こなすのが実は難しい時代なのではないかと感じます。
ある意味日本のメンズファッションも成熟してきつつあるのかもしれません。
 
お洒落をしても尚、最終的に個性として残るのは最後はその人の「パーソナリティ」なのかもしれませんね。
そんなことを考えさせられる10周年でした。
 

新年のご挨拶

2012/01/19 7:59 に web master が投稿

「style-connection.net」をご覧の皆様、遅まきながら明けましておめでとうございます。
 
昨年は東日本大震災をはじめ色々な事があった年で、私的にも仕事の関係などでサイトを更新することができない年でした。
とは言え、本サイトの運営をやめた訳ではございません。今後も細々とでも続けていきたいと思います。
 
ただし、以前程情報量の多い更新が中々できない状況にはありますので、当面はBlogの更新を中心に運営をしていきたいと思います。
頻繁なチェックはできませんが、もしご意見ご要望などございましたら、当サイト管理アドレスまでメールを頂ければと存じます。
 
今後共「style-connection.net」をよろしくお願いいたします。
 

UNIQLO Watching:「+J」の終了について思うこと

2011/06/23 6:54 に web master が投稿   [ 2011/06/23 6:56 に更新しました ]

本日UNIQLOが「+J」の販売終了のプレスリリースを行いました。

http://www.uniqlo.com/jp/corp/pressrelease/2011/06/062310_plus_j.html

リリース上では
「今般、2011年秋冬コレクションの制作過程を終え、ジル・サンダー氏、ユニクロ共に、このコラボレーションによる新しい服づくりの可能性は、一旦追求しつくしたとの認識に至りました。そのため、今般、両者間のデザインコンサルティング契約を終了するものです。」
と発展的協業解消を謳っていますが、最近の状況を見ると販売に苦戦をしていた感は否めません。
産経新聞では以下のように記事を書いています。
「ユニクロの商品より大半が高価格だったため、郊外や地方店では伸び悩んだ。さらに、「ジル・サンダー」は08年10月にオンワードホールディングスが買収し、ブランドの商標権を所有しているため、宣伝や販売活動に制約が生じたことも不振の一因となった。」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110623-00000531-san-bus_all

09年秋の導入時は「ハイファッションのデザイン+ユニクロの品質&価格」という2つの大きな武器を手に、鳴り物入りで市場に投入され、あっという間に多数の商品が品切れし、購入時は「お一人様1アイテムにつき1個のみ」という販売規制さえ掛かっていましたが、2010年秋冬コレクションから商品点数が格段に増えており、これに伴い在庫も増え、セール品として売られる事も珍しくなくなりました。その為、「このままで今後も続けられるのだろうか?」とやや疑問を持っていたところでした。

私も「+J」導入当初から結構な数の商品を定価で購入していましたが、単価の高いアイテムが増え、セールで販売されるようになってからはもっぱらセール時を狙って買っていたので、必ずしも良いお客様であったとは言えないかもしれません。しかしながら、このラインのファンであった事も間違いありません。
テーラードジャケットの着丈がレギュラー品と比べ明らかに短めである等、明らかに異なるデザインの商品が多数ありましたし、同じスウェットパーカーでもレギュラー品とは全く違う高級な素材であったり、ドレスシャツやポロシャツのボタンも天然の貝を削った高級品を使うなど、随所にこだわりの感じられる商品郡でした。

かつて「UNIQLO+」「DESIGNERS INVITATION PROJECT(レディスは継続中)」と続いてきたUNIQLOの上位シリーズの中でも「+J」はピークと言っても過言では無かったと考えます。
できれば「フラッグシップライン」「パイロット的ポジション」として少なめな商品点数で長く続けて欲しかったというのがファンとしての自分の感想ですが、企業には利益を追求するという重要な使命がありますので仕方のないことでしょう。

願わくば、今回のコラボの経験を生かし、レギュラー商品のさらなるレベルアップを図って頂きたいですし、たまには遊び心のある限定ラインもやって欲しいものです。

あと1回、この秋冬が最後のコレクションという事で、有終の美を飾る素晴らしい商品の展開を期待したいと思います。
 

2011年夏の「スーパークールビス」を考える

2011/06/16 8:58 に web master が投稿

はるやま商事「クールビズに関するアンケート」を出典元としてYahoo!Japanに興味深い記事が載っていました。
http://www.haruyama-co.jp/news/pdf/201105_51802_1.pdf
http://event.yahoo.co.jp/setsuden_guide/theme06/clothes/01.html

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アンケートでは、下の【1】~【5】のイラストから、ビジネスの場では、どこまでが「許せる」と感じる格好なのかを聞きました。

 

「自分が着用して出勤できると思うもの」については、ネクタイ・ジャケットなしの「【1】から【3】まで」が66.2%。逆に「『委託先の人が訪問してくる格好』として問題ないもの」という問いに対しては、58.9%と減少。減少の要因として、一層のクールビズともいえるビズポロ着用の「【4】、【5】まで」との回答が増加しています。具体的な数値を見ると、「自分が着用して出勤できると思うもの」 の5.8%から、「『委託先の人が訪問してくる格好』として問題ないもの」の10.3%と2倍近くまで上昇しました。他人が着用する、より一層のクールビズには寛容でも、自分が着用する分には許容できない傾向があるようです。
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この夏、東日本大震災の影響で節電をする企業がとても増えており、これに伴い「スーパーCOOLBIZ」なる言葉まで生まれてきています。
私の職場では【3】までが社内規定上の許容範囲ですが、すでに【4】近くまで来ている人がいます(笑)。
今回の震災で東北、関東エリアは例年以上の節電が求められ、一層のCOOLBIZが促進されると言われていますが、反面どこまでがビジネスウェアとして耐えうるのかは大きな話題となっています。

そんな中での今回のはるやま商事(P.S.F.Aなども経営している「紳士服はるやま」です)の調査結果は興味深いものがあります。
アンケートでは過半数の人が【3】までを許容していますが、「他人が着用する、より一層のクールビズには寛容でも、自分が着用する分には許容できない傾向がある」というところがポイントです。
なぜ他人は許せても自分の服は許容できないのでしょうか?

やはりこのあたりに日本人の保守的な発想が見え隠れしているように思われます。また、COOLBIZの先には必ず「カジュアルファッション」が控えていますので、スーツのようにルールのないカジュアルファッションの着こなしに関する自身の有無も影響しているのではと考えます。

私自身はこのようなサイトを運営していることもあり、COOLBIZは許容すべきという考えですが、そこにstyling reportでも触れた「T.P.O」という発想を忘れないようにすべきと思っています。
ポイントとしては「カジュアル=どうでもいい格好では無い」ということです。
他人から見て「だらしない」「不潔」と見られる格好ではいけませんし、過度に着飾りすぎるのも問題です。
要は「さじ加減」です。
COOLBIZの源流として「ビジネスカジュアル」がありますが、これも「カジュアル」である以上、明確な定義は無く、結局のところ個人の裁量に負うところが大きいものです。

例えば、20代前半~半ばぐらいの人なら、オフタイムに来ているようなかっこいいTシャツ+こだわりのジーンズあたりで出社してみたいところでしょうが、40~50代の部長クラスの方が同じ格好をすべきでしょうか?ぎりぎりオーセンティックなデザインのポロシャツ+チノパンが限度でしょう。また、一日取引先や社内の大きな会議に出ず、難しい作業をしている場合、暑苦しいところならTシャツのような楽な服のほうが集中力が出るかもしれません。

また、単純にカジュアルファッションとしてコーディネートするよりも、このようにある程度制約があるコーディネートのようが、実は高度なテクニックが要求されるものです。一見他の人と同じですが、実はしっかりこだわりが見えている。
それは計算されたシルエットかもしれませんし、繊細な生地、細かなディティール、微妙なカラーコーディネートかもしれません。むしろこういった事をポジティブに楽しみながら涼しく過ごしたほうが暑い日々を楽しみながら暮らせるというものです。

COOLBIZの根幹には「節電により、被災者の方々に少しでも役に立とう」という発想があります。
その点を忘れずにこの夏を過ごしていきましょう。
 

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