blog‎ > ‎

メンズファッション事情 2002~2012

2012/01/19 8:33 に web master が投稿
実は当サイトは旧名「style in m.o.c」にて運営を開始してから10周年を迎えました。
※詳細はこちらをご覧ください。
この10年の間、メンズファッションは変貌し、嘗ては悩みだったものが改善されたり、新しいトレンドが生まれたり、またネガティブな面も見られます。
中でも大きく変わった点は「以前より男性がお洒落をしやすくなった」事だと思います。
私は東京都内に住み、都内で働いておりますので、この10年(+サイト運営前を入れるとさらに数年前)から「いちユーザー」として東京のファッションを見続けていますが、東京の男の子、男性諸氏には本当にお洒落な人が増えました。
細かなトレンドはさておき、大きな変化のポイントは以下の通りだと考えます。
  • 以前よりサイズ展開が多いブランドが増えた。
  • 以前よりメンズファッションのカッティング、シルエットが綺麗になった。
  • 以前より洋服の価格が安くなった。
  • 以前よりベーシックなメンズファッションの情報が入手しやすくなり、消費者の知識、センスが向上した。
これは少しでもお洒落になりたいと考える人にとっては非常に喜ばしいことです。
思いはあっても環境の良し悪しの影響は非常に大きいものです。
実際、10年前は3~4万円出さないと買えなかったクオリティの服が2万円以下で買えることもザラです。
ちょっとした普段着ならUNIQLOなどの数千円の服で充分に賄うことすらできます。
 
反面このようなネガティブな要素も生まれています。
  • 以前より「ある程度の品質とデザイン、価格のバランス」を重視するブランドが増え、個性が減った。
  • 以前より全体的に品質は低下した。
  • 洋服の個性が減り、着こなす消費者も個性を出しにくくなっている。
以前はよく「ユニカブり」といってUNIQLOの同じ服を着ている人を見かけることで恥ずかしい気持ちになったりする事があったものですが、都心では一着10万円強もするモンクレールMoncler)のダウンジャケットですら頻繁に見るぐらい「カブって」います。
※もちろんモンクレールMoncler)のダウンジャケットは非常に高品質でデザインもすばらしいものですので、決して着る事を否定しているわけではありません。年の為。
 
ただ、街での着こなしを見て最近思うのは、「自分らしさを出すのが難しい時代になった」ことです。
お洒落がしやすくなった反面、割と似たような生地、デザイン、シルエット、着こなしの人が増えてしまうのはある程度仕方の無いことです。しかしながら、その反面個性も見えにくくなっています。
決して個性がある事ばかりが大事という訳ではありませんが、「生活必需品としての洋服」以上に、日々の人生のちょっとしたスパイスであったり、遊びの要素として着こなすのが実は難しい時代なのではないかと感じます。
ある意味日本のメンズファッションも成熟してきつつあるのかもしれません。
 
お洒落をしても尚、最終的に個性として残るのは最後はその人の「パーソナリティ」なのかもしれませんね。
そんなことを考えさせられる10周年でした。
 
Comments