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UNIQLO Watching:「+J」の終了について思うこと

2011/06/23 6:54 に web master が投稿   [ 2011/06/23 6:56 に更新しました ]

本日UNIQLOが「+J」の販売終了のプレスリリースを行いました。

http://www.uniqlo.com/jp/corp/pressrelease/2011/06/062310_plus_j.html

リリース上では
「今般、2011年秋冬コレクションの制作過程を終え、ジル・サンダー氏、ユニクロ共に、このコラボレーションによる新しい服づくりの可能性は、一旦追求しつくしたとの認識に至りました。そのため、今般、両者間のデザインコンサルティング契約を終了するものです。」
と発展的協業解消を謳っていますが、最近の状況を見ると販売に苦戦をしていた感は否めません。
産経新聞では以下のように記事を書いています。
「ユニクロの商品より大半が高価格だったため、郊外や地方店では伸び悩んだ。さらに、「ジル・サンダー」は08年10月にオンワードホールディングスが買収し、ブランドの商標権を所有しているため、宣伝や販売活動に制約が生じたことも不振の一因となった。」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110623-00000531-san-bus_all

09年秋の導入時は「ハイファッションのデザイン+ユニクロの品質&価格」という2つの大きな武器を手に、鳴り物入りで市場に投入され、あっという間に多数の商品が品切れし、購入時は「お一人様1アイテムにつき1個のみ」という販売規制さえ掛かっていましたが、2010年秋冬コレクションから商品点数が格段に増えており、これに伴い在庫も増え、セール品として売られる事も珍しくなくなりました。その為、「このままで今後も続けられるのだろうか?」とやや疑問を持っていたところでした。

私も「+J」導入当初から結構な数の商品を定価で購入していましたが、単価の高いアイテムが増え、セールで販売されるようになってからはもっぱらセール時を狙って買っていたので、必ずしも良いお客様であったとは言えないかもしれません。しかしながら、このラインのファンであった事も間違いありません。
テーラードジャケットの着丈がレギュラー品と比べ明らかに短めである等、明らかに異なるデザインの商品が多数ありましたし、同じスウェットパーカーでもレギュラー品とは全く違う高級な素材であったり、ドレスシャツやポロシャツのボタンも天然の貝を削った高級品を使うなど、随所にこだわりの感じられる商品郡でした。

かつて「UNIQLO+」「DESIGNERS INVITATION PROJECT(レディスは継続中)」と続いてきたUNIQLOの上位シリーズの中でも「+J」はピークと言っても過言では無かったと考えます。
できれば「フラッグシップライン」「パイロット的ポジション」として少なめな商品点数で長く続けて欲しかったというのがファンとしての自分の感想ですが、企業には利益を追求するという重要な使命がありますので仕方のないことでしょう。

願わくば、今回のコラボの経験を生かし、レギュラー商品のさらなるレベルアップを図って頂きたいですし、たまには遊び心のある限定ラインもやって欲しいものです。

あと1回、この秋冬が最後のコレクションという事で、有終の美を飾る素晴らしい商品の展開を期待したいと思います。
 
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