column‎ > ‎

スーツ等のパンツのシルエットをシャープにするテクニック

まずはこちらの写真をご覧下さい。
 
 
上の写真が何だかわかりますか?これはパンツ腰部分の後側の「裏」です。

実は「トラウザーズ」「スラックス」と呼ばれるドレスパンツ系は、左の写真にある△部分を出したり詰めたりする事でウエストサイズの修正ができます。(購入後でも可能。)
一般的には幅を詰めてウエストを細くする事が多いのですが、もちろん幅を広げることもできます。
 
 
この「幅を広げる事が可能」である点を生かして、股上浅め、シャープなシルエットで自分のサイズにあったパンツを作る事ができるます。
 
 
 
 
 
 
 
 

(1)同じカッティングのパンツのサイズ違い
普通、パンツを購入する際は、自分のウエストにあったサイズのものを選びます。
その際のサイズ違いによる各寸法の違いを概念図として下に示します。
 
 
左右の図において、下記のように寸法の差が出ます。
  • ウエスト幅:A<B
  • 股上:C<D
  • 太もも:E<F
 
(2)同じパンツのウエスト幅のみを修正した場合
次に、同じパンツを(1)の大きいサイズのパンツと同じ幅までウエストを広げた場合の概念図を下に示します。
 
 
左右の図において、下記のように寸法の差が出ます。
  • ウエスト幅:A<B
  • 股上:C=G
  • 太もも:E=H
同じものをベースとしているので、ウエスト幅以外は大きく変わりません。
 
(3)大きいサイズとウエスト幅拡大の比較
次に(1)の大きいサイズと、(2)のウエスト幅を拡大したパンツを比較します。
 
 
左右の図において、下記のように寸法の差が出ます。
  • ウエスト幅:A=B
  • 股上:D>G
  • 太もも:F>H
ウエスト幅は同じでも、(2)のウエスト幅を拡大したパンツの方が股上が浅く、太もも部も細くなっているのがわかります。要するに、ウエストの幅を広げる事で、同じウエストサイズのパンツに対し、股上が浅く、細めのシルエットのパンツになるという事です。
 
一般的にパンツの腰周りを修正する際、修正するのは主にウエストですが、この考え方を活用すれば、「わざと1サイズ小さいパンツを購入し、ウエスト周りを広げる」ことでシャープで細身のシルエットのパンツを作る事が可能なのです。
 
よく上下セットのスーツを購入する際、パンツのウエストが細すぎて、パンツだけ1サイズ大きいものを選んでいる方、一度このようにウエストを修正してみてはいかがでしょうか。