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「足元を見る」と言いますが...。

よくTVなどで「足元を見やがって...!!」などというセリフを聞きますね。
「足元を見る」という言葉は、江戸時代に宿場等で旅人の足元を見て疲れ具合をはかり、値段を請求したことから来ているそうです。要するに「弱点につけこむ」という事です。

ファッションでも「お洒落は足元から」と言われますが、大きな理由は同じことです。
足は人間の中で最も多く活動し、その上汚れた地面に最も近い部分ですので、そこを保護する靴は身に付けるものの中でも最もダメージを受けやすいアイテムです。

考えれば、靴と言うのは身に付ける物の中で非常に不利な立場にあるアイテムと言えます。
値段は決して安くは無い、その上消耗が激しい、そして人に見られやすいなど等。
だから、そこに気を遣っているかどうかでその人の身なりに対する姿勢が分かるのです。

私は大人の男性には是非オフタイムにも革靴を履く事をオススメします。
ユーロ系ドレスダウンカジュアルにはビジネスシーンでも使えそうなドレスシューズやそういったデザインのブーツ、アメカジ系ならワークブーツやエンジニアブーツが合います。また、レザースニーカー等はブランドやシルエットでどちらでもこなせます。

おろし立てのピカピカのもので無くても、ちゃんと手入れをしている靴はアジがあるものです。この「履きこむことでアジが出る」のがレザーシューズの良いところです。
グッドイヤー製法の靴が良いとされるのは、アッパー部が馴染みまくった状態で最もダメージを受けるソールを張替えが出来る為です。(マッケイ製法やセメント製法はせいぜい2度ぐらいしかソール張替えは出来ません。靴が崩壊します。)

勝負靴とは言いませんが、オフタイム用にもレザーシューズを数足持ってみるのはおもしろいものです。
同じ靴を2日続けず、シューキーパーを使って形を整えたり、数ヶ月に一度クリームなどでメンテナンスをするだけでも大分持ちますよ。それに、そうやって手間を掛けてあげる事で靴に愛着も沸きます。

皆さんも一度「アジのある革靴をオフタイムに履きこなす大人」になりませんか?