(3)縫製
縫う前にアイロンを軽くあてて、縫いやすくしておきます。また、このときに軽くねじれをつけておくと後々縫いやすくなります。
尚、ねじれ量は下写真のように1.5mm~2mm程度あれば十分。これ以上多ずれさせると、本当にねじれ過ぎて不良品のように見えます。また、今回は折り返し幅を10mm程度で縫いましたが、折り返し幅が広すぎてもうねりが綺麗に出ないようです。
あとは粛々と裾を縫っていきます。うねりを出しやしすくする為に、下の写真のように縫い始め時点から折り返し生地をずらした状態で縫製を開始します。
時々縫いながらずれの量をチェックしましょう。折り返し側を若干手前に引張り気味で縫うと綺麗にずれが出やすいようです。(このあたりはアナログなさじ加減なので、ご自身で調整してください。)
縫い終わったものが上の写真です。この時点ではまだパッカリングは発生していません。
これを洗濯機で軽く洗います。そうすると下のようになります。
どうでしょうか。綺麗なうねり=パッカリングが出ました。
この後はお好みでアタリを出したり、ダメージ加工をするなどすると良いでしょう。
5.さいごに
私は自宅に家庭用ミシン(しかも非常に古いもの)を持っているので、たまにこのように自分で裾上げを行いますが、ご自身でミシンを持っていて家庭で縫製ができる方は、ここの方法を参考に試してみてください。
また、ご自身でできない方にとってもこの情報は参考になると思います。
この縫い方を必ずしもすべてのジーンズショップでやっている訳ではありませんが、ユニオンスペシャルを使ってチェーンステッチをしているお店ならほぼ大丈夫です。まずはユニオンスペシャルで裾上げをするショップを探しましょう。(気になる方は事前にうねりが出せるかどうか、問い合わせをすると良いでしょう。)
本縫いで裾上げをするお店の場合、ここで紹介したように「ほんの少し(1~2mm)ずらして、パッカリングが出る縫い方で裾上げをお願いできますか?」と聞いてみてください。お店の方にジーンズに理解がある場合、対応してくれるかもしれません。
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