2.複数の質問を元にしたクロス分析
「質問Aで○○と答えた人と質問Bで××と答えた人の相関関係」という観点から、色々なことが分かってきます。このような集計をクロス集計と呼びますが、ここではこの2つの質問のクロス集計を元にいくつかの観点から分析を行いました。
(1)問3&問4
こちらは「ファッションへの興味の持ち方」と、その理由の関係です。 ここで特徴的なのは、「一番の関心を持っている」人は「最低限の身なり」と答えた方が多く、「他に興味を持っている事がある」と答えた方は「自己表現、嗜好品的」と答えられている点です。
(2)問3&問5
これは「ファッションへの関心度」と「ファッションに対するお金の使い方」の関係です。 やはりファッションへの関心度の高い人は「はじめは多少の無駄使いは止む無し」と考えている人は7割以上と非常に多いようです。ファッション以外への関心の高い方も過半数は「はじめは多少の無駄使いは止む無し」と考えていますが、効率重視の方も多いようです。他への興味の有無でファッションに掛けるお金は変わるのでしょう。
(3)問5&問7
これはファッションに関する「お金の使い方」と「ステップアップの方法」の関係です。 お金について効率重視の方は「情報収集重視」の方と「試行錯誤、実践重視」の方が半々、はじめの頃は多少の無駄使いもあると答えた方は「試行錯誤、実践重視」の方が多く66%でした。 効率重視=情報重視者、無駄使い止む無し=経験重視者といった志向が分かります。
(4)問6&問7
これは「自分のファッションに対するスキル」と「ステップアップに有効だと思う手段」の関係です。 ある程度イメージをお持ちの方は「自分自身で試行錯誤」と実践主義の方が多く、まだイメージをお持ちでは無い方は「情報収集重視」である事が分かります。
(5)問8&問9
自分からお洒落に見える人と、自分自身に対して思っている事を比較するとこうなります。 左は「自分は幅広く見聞を広げるタイプ」と答えた方、右は「自分はひとつの事を探求するタイプ」と答えた方ですが、共通しているのは、「 約6割の人は自分とは違うタイプがお洒落に向いている」と答えている」という事です。
3.まとめ
結果を見てまず思ったのは学生さんの多さです。
カジュアルファッションを扱うサイトなので、学生さんの閲覧が多めなのは当然ですが、アクセス解析を見ると企業ドメインからのアクセスも多数見られる為、社会人の方の閲覧も決して少なく無いと見ています。
社会人の方々は、アンケートへの参加に躊躇された方が多いのでは無いかと考えています。実際にはもう1~2割程社会人の方が多いと見ていますので、次回は社会人の方もご参加頂きたいと思っています。
次に思ったのは、サイト閲覧者が大きく2つのタイプに分かれるという事です。
ひとつは「ファッションへの興味関心が高いが、まだ楽しんでいるとは思っていない人」と「ある程度ファッションへの慣れがあり、多方面に関心を持っている人」です。
このアンケートの結果を見ると、ファッションに対して不慣れな人、慣れている人各々の考え方が分かると思いますが、まだ慣れていない初心者の人は慣れている人の考え方を参考にし、ある程度慣れている人は初心者の方の気持ちをご理解頂ければと思います。
また、全体的に言えるのは、最後の集計(問8&問9)にもある「理想と自分が不一致」だと考えている人が多い事です。ファッションには「衣食住の衣」としての生活におけるベーシックなところがある反面、コレクタブルな面やコダワリの逸品的な所等、様々な要素を含んでいます。
だから、実際には「こだわって探求する」面と「幅広く見聞を広げる」面の両方が必要なのです。(そういう意味ではちょっとイジワルな質問でした。)
ご理解頂きたいのは、どちらの面の方もそう思っている、すなわち「考え方に多少の違いこそあれ、みんな思いは近いものだ」という事。そんなに差はありませんので、せいぜい「ちょっと自分に足りない事があるかもしれない。そこを補完するとうまくいくだろう」程度に思っておいたほうがいいでしょう。
最後に、ご参加頂いた104名の皆様に、この場をお借りしてお礼を申し上げます。 本当にありがとうございました。
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