1.メンズファッションとバッグについて
ファッションの中で、靴、ベルトなど身に付けるもの意外で最も存在感のあるアイテムがバッグ(鞄)です。バッグはその時のスタイルや、中に入れるアイテムなど、人それぞれの生活によって必要条件が異なるものです。
ここでは、カジュアルファッションとの関係を中心に、男性向けバッグの概要を紹介します。
2.バッグの種類
女性用と比べると少ないものの、バッグには多くの種類があります。 ここでは、旅行用などの大柄なタイプを除く、タウンユースにマッチした主な男性用のバッグを紹介します。
(1)手に持つタイプ
A  B
A、B:ブリーフケース
最も男性らしいバッグで、ビジネスマンの定番アイテム。 書類等が折れない用に、芯のしっかりしたタイプが多いが、カジュアルにも対応したものでは、わざと芯の無い作りのものもある。
テーラードジャケット等に比較的かっちりしたスタイルに合うが、やや硬めな印象を与える。
C  D
C、D:トートバッグ
トートはアメリカの俗語で、「運ぶ、背負う」を意味する。ものを運ぶために作った取っ手をつけた布袋がトートバッグで、ブリーフケースと違い、ボディが柔らかい「袋」になっているものが多い。
元々カジュアルな用途として作られているので、カジュアルファッションとの相性が良く、比較的多くの荷物を入れる事ができる。
(2)体に密着するタイプ
E、F:バッグパック(リュックサック)
E  F
その名の通り、背中に背負うバッグ。元々はアウトドア色の強いアイテムだが、最近はタウンユースに適したデザインのものも多い。
重いものを持ち運ぶ時や、両手を空けたい時に役に立つ為、自転車やオートバイに乗るとき、複数のバッグを持つときなどに役立つ。
G、H、I、J:ショルダーバッグ
肩にかけるタイプのバッグ。A4サイズの書類が入る「G」のようなタイプ(メッセンジャーバッグとも呼ばれる)から、「I」のようなショルダーポーチまで様々なサイズがある。
サイズの大きい方がスポーティ志向、小さいほうがタウン志向のものが多い。(悪く言えば、大きいサイズのショルダーバッグはやや子供っぽい印象を与え、小さいショルダーバッグは女性っぽい印象を与える。)
Jは昨今人気の2Way肩掛けタイプ。
K、L:ウエストバッグ(ウエストポーチ)
K  L 
腰周りにつける小型のバッグ。
当然ながら、バッグが腰周りに密着するので、着丈が長い服には合わせられない。MA-1など腰丈のジャケットなどとの相性が良い。
また、夏のTシャツ+ジーンズなどのあっさりした着こなしの際のワンポイントや、自転車、オートバイ乗車時の小物入れとして役立つ。
それぞれのバッグの特徴を項目ごとに整理すると下表のようになります。
種類 |
ブリーフケース |
トートバッグ |
ショルダーバッグ |
ウエストバッグ |
バッグパック |
スタイル |
ドレッシー、ビジネス |
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スポーティー、アウトドア |
体への密着度 |
低い |
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高い |
手の占有度 |
常に片手を占有 |
取っ手が長い物は肩掛け可能 |
手を占有しない |
手を占有しない |
手を占有しない |
荷物の許容度 |
書類などはOK。体積の大きいものはNG。 |
サイズにより幅広く対応。 |
トートバッグ程では無いが、サイズにより幅広く対応。 |
小物のみ。 |
サイズにより幅広く対応するが、小物のみの収納は苦手。 |
(3)素材について
バッグの素材は、主に「皮革」と「繊維」に分かれます。 皮革は多くが「牛革」ですが、中には「羊革」のものもあります。 繊維は更に「綿」「ナイロン」「ポリエステル」など多数の生地に分かれます。 主な長所と短所を下表に示します。
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長所 |
短所 |
皮革製品 |
・質感がある。 ・使い込む程に味わいが出やすい。 ・丈夫で長く使える。 |
・高価である。 ・メンテナンスに手間が掛かる。 ・重い ・カビが生えやすい。 |
繊維製品 |
・安価なものが多い ・手軽に扱える ・種類が豊富にある ・軽い |
・革製品と比べ質感が劣る。 ・擦れなどの磨耗に弱い。 |
最近では、両者の長所をうまく取り入れた「B」や「K」のような「革&繊維」のハイブリッド構造のバッグもありますし、繊維物でもウォッシュ加工や、コーティング等で皮革製品に負けない強度、味出し加工をしているバッグもあります。
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