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コーディネートの実例 黒のテーラードジャケット

1.はじめに~BlackJacket(黒いジャケット)について

ここで紹介するのは黒の2、3つボタンシングル・テーラードタイプジャケットにあわせたコーディネートです。
 
このジャケットは比較的楽にお洒落を楽しむことができるアイテムとして、昔から定番アイテムとして知られていますが、最近のカジュアルシーンでも若い人のジャケット人気と相まって注目されているものと思います。
 
黒ジャケットの良いところはトレンド系~定番系と幅広く対応できる懐の深さです。今回はジャケットに合わせるコーディネートとして非常にベーシックな「パンツ(主にデニム)」と「シャツ(主にドレスシャツ)」に絞って紹介してみたいと思います。また靴(ブーツ)とベルトは一応黒のレザーで統一しています。

2.パンツとのコーディネート

まずはジャケットと同じくらい面積が広く人目につきやすい「パンツ」です。一応シャツは「白いシンプルなYシャツ」を想定していますが、春~夏を想定してTシャツとしてみても構いません。

(1)ブルージーンズの場合

 
まずはカジュアルの大定番、ブルージーンズとのコーディネートです。
 
左から
①ワンウォッシュ程度の濃いブルー
②比較的濃い目のウォッシュ加工
③色が浅めのストーンウォッシュや古着など
 
といった感じです。おそらくどれを合わせても結構いけると思います。印象の違いは
①おとなしめ、シック~③ワイルド、ハード系
といった感じでしょうか?

 


(2)モノトーンの場合

 
トップスのジャケットがモノトーンなのでボトムスもモノトーンと合わせる事ができます。ここではジーンズシルエットのものを掲載していますが、細身のほかのパンツでも構いません。左から

①ホワイトジーンズ
②グレー(ブラックのウォッシュ加工など)
③ブラックジーンズ
 
これまたどれを合わせても中々悪くないと思いませんか?基本的にモノトーン同士は相性が良いので実は買わせやすいのです。各々の雰囲気としては

①クリーン、あるいはモノトーンであるが派手目
③シック又はワイルド系

と変わっていきます。以外に無難なのは②だったりします。
 
特にパンツが黒の場合、トップスとの相性は重要です。どちらも革だとかなりワイルドになりますし、どちらも綿素材だと以外に大人しく見えます。ただし黒中心のコーディネートは重たく威圧感が出ますので、シャツや小物などで工夫をした方が良いでしょう。
 他にもベージュのチノパンを合わせる事もできますが、雰囲気は上の「ホワイトジーンズ」に近いものだと思います。
注意点として、白~ベージュは膨張色なのでトップスのジャケットが黒=収縮色である為太目のパンツを履くと下半身が強調されるのでジャケットのシルエットとはあまり相性が良くありません。細め~レギュラーのすっきりしたシルエットをオススメします。
 

3.シャツとのコーディネート

今度は上のインナーであるシャツについてです。主にYシャツスタイルで書いていますが、こちらもTシャツで考えても同じです。一応パンツは「ウォッシュの掛かったちょっと濃い目のストレートジーンズ」を合わせています。他のパンツとの相性は上のイラストを見て想像してみて下さい。

(1)モノトーン系インナー

まずはインナーにモノトーンを合わせる場合です。
 
①ホワイトシャツ
左のホワイトシャツは上のパンツとのコーディネートを見て頂ければ分かる通り、比較的合わせやすいものです。
ただし、白い服はその素材感や作りが目立ちやすい服でもあるので、間違っても形状記憶シャツなどビジネス向けのシャツや肌着用の薄手Tシャツなどは避けるようにしましょう。こういうコーディネートをする時こそ質の良いボタンダウンなどを合わせるべきです。
 
②ブラックシャツ
この組み合わせのインナーでは最も無難な色でしょう。
Yシャツだけでなく、Tシャツ、タートルネックセーターなど様々なアイテムが黒で合わせる事ができます。
ただし全体的に地味なコーディネートにはなりますので、その辺をアクセサリーやバッグなどで工夫するのも手です。(女性が良く使う手法ですね。)
 

(2)カラー系インナー

 
①赤いシャツ
赤は個人的には結構黒との相性が良いものでは?と思っています。
ただしあまり明るめでシャープなアイテムよりはややくすんだ色や落ち着きのある色の方が合わせやすいでしょう。
うまく合わせると中々かっこよくなりますし、失敗するとちょっと歌舞伎町のお兄さんになる可能性もあります。
 
②青いシャツ
スーツのインナーですっかり定番と化した青シャツですが、以外にカジュアルシーンでは着られる事はないのでは?
こうして見るとそれ程悪くはありません。
ジャケットがテーラードタイプなのでそれ程違和感は無いはずです。
ただ、その分「面白味に欠ける」所はありますので、ここは赤とは逆にやや濃い目の色(ネイビーで黒っぽくシャープに)や鮮やかな青でイタリア風に着こなす方が今どきっぽいかもしれません。
 
 
 
③ベージュのシャツ
ベージュは洋服のベーシックカラーですが、このコーディネートには以外に相性が良くありません。日本人の肌は黄色なので、首下に近い色を持ってくると首周りのメリハリが出にくくなります。(なんかおっさんくさくなる。)
インナーに薄めの色を持ってきたい時はもっと白系に振ったほうが合わせやすいでしょう。

④茶色のシャツ
同じくベーシックカラーと呼ばれる茶色です。
これも組み合わせには問題ありませんが、落ち着きすぎていて、意外と面白くありません。
こういう色のコーディネートの場合はシャツに存在感のある服を持ってくるべきでしょう。
(青いシャツの着方と似ているかもしれません。)
 
 
 
⑤番外編:柄物
上の④、⑤でベージュ~茶色系が黒ジャケットとあまり相性が良くないと書きましたが、こういう着方はあるのでは?という例です。

左の絵は茶+白の斜めチェック柄ですが、こういった変形チェックやモノグラム柄などのトレンド系柄物であれば逆にややモードっぽい着こなしはできるのではないかと思います。
この場合、インナーのシャツを主役に持ってくるので黒ジャケットはあくまで「フレーム」として見るとバランスが取りやすくなるでしょう。