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コーディネートの実例 ホワイトシャツ&ブラックシャツ-1

シャツ(ここでのシャツは「ドレスシャツ」「Yシャツ」と呼ばれるものです。)はトップスのインナーのポイントとして、また暖かい日にはジャケット代わりにもと、メンズファッションの中でもとても重要な位置を占める服です。
よって一言にシャツと言ってもそのコーディネートの範疇は多岐に渡りますが、その中でも今回は今のカジュアルシーンで最も多く見られる「白いシャツ、黒いシャツをパンツ外出しで着る」パターンを取り上げたいと思います。

1.はじめに~白と黒のシャツについて

今回はベーシックな着方のひとつである「ジャストフィットのYシャツをカジュアルシーンで多く見られる外出しで着ている」パターンの着方を白、黒のモノトーンのシャツで当てはめて見たいと思います。
白、黒の2つのシャツはシャツの色としてだけで無く、洋服の色としても「基本中の基本」です。しかしながらあまりにもシンプルすぎて「どう着るのだろうか?」とお思いの方、意外に多くありませんか?
例えば「白いシャツは仕事やリクルートのスーツ用なのでカジュアルで着るなんてかっこ悪い」とか「黒いシャツ?それって歌舞伎町のホスト?」とか。(ホストの方、このページを見てたらすみません。)
そんな事はありません。
むしろ基本の服をちゃんと着る事ができれば、下手なトレンドカラーを着ているよりもずっとCOOLに見えるはずです。しかも流行に関係無く、長く着ることができます。これが今回の記事の意図です。

2.白いシャツのコーディネート

まずは白いシャツからです。
白いシャツは「女性の高感度No.1」と言われながら実際カジュアルに白いシャツをカッコよく着ている人をあまり見ないと思いませんか?白いシャツを見るのはいつもスーツのVゾーンの中ばかり。
何故でしょう?それは「着慣れていない」からです。あまりにもベーシックであるが故に「かっこよく着れない、特徴のある着こなしができない」という固定観念があるのでないでしょうか?欧米の本当にCOOLな人達はカジュアルでも白いシャツをうまく着こなしています。我々も負けじと白いシャツを着ましょう。
①②

(1)ブルージーンズ

 ②
 
まずは皆さんも必ずお持ちと思われるストレートジーンズとの組み合わせです。

①ワンウォッシュの濃いインディゴブルージーンズ
本当にベーシックでシンプルな着方です。
ただその分面白味に掛ける場合があります。
その際のアクセントとして
「白だがデザイン、ディティール、素材に特長のあるシャツを合わせる」「シルエットやディティール、素材にちょっとひねりのあるジーンズを合わせる」などの技があります。
ただ面白味に欠けると言ってもサイズ、シルエットなどがきっちりフィットしていれば全然問題はありませんので堂々と着こなしましょう。
 
②ウォッシュ加工ジーンズ
これもある意味①のアクセントの一つです。ジーンズの加工でシンプルなコーディネートにちょっとワイルドさを加えることが出来ます。注意点としては「白」は膨張色なのですがハードにウォッシュが掛かった薄いブルーのジーンズも膨張色になってしまいます。そこのバランスはシルエットでの調整になりますが、それが難しいと思われる方はウォッシュジーンズでもやや濃い目のものを合わせた方がすっきり見えるでしょう。

(2)ブラックジーンズ&パンツ

 ④
 
ここではブラックジーンズ又は細めの黒パンツを想定して下さい。

③ブラックパンツ
これは真に「黒い」パンツです。
この着こなしは「シャープなモノトーンでありながらトップスが白なので落ち着いた印象を受ける」「上半身に目が行きやすいので下半身をすっきり見せる事ができる(例えば体育会系の体型の方など)」などの効果があります。
ただし上のシャツの身頃丈が長すぎるとかなりかっこ悪くなりますので、丈には十分にご注意を。
 
④グレーパンツ
これもブルージーンズ同様「バリエーション」の発想になりますが、ブルーの場合とはちょっと意味が異なります。
ブルーの場合はウォッシュが掛かるとワイルドになりますが、黒はグレーになると逆にマイルドになります。
その為「下が黒だとちょっと重すぎる」場合にはグレーを合わせるとモノトーンながら全体を柔らかくまとめる事ができます。
 

(3)上下共白にしたい場合

「白が好きなので上下共白でコーディネートしたい」という方もおられると思います。それはそれで構いません。ただし「上下真っ白」はかなり難易度の高い着こなしで慣れていない方の場合ほとんどうまく行きません。
 
そこでオススメなのが⑤の「ベージュのパンツ」です。
これは細めのチノパンでもツイルやサテンのジーンズでも構いません。この方が全体的にはホワイト系でありながらかなり違和感無く着こなせるはずです。
ちなみに左図ではこのコーディネートだけあえて革モノをブラウンにしてみました。ベージュ、白と茶色共に主張の無い色なので逆に茶色の革アイテムがアクセントになって着こなしに「ヒネリ」が出ます。周辺アイテムを工夫する使い方の事例ですね。
 
また前回のJKでも書きましたがベージュも白も膨張色なのでこの着方をする際、太めのパンツにしてしまうとシャープさが著しく下がりますのでご注意を。