皆さんは洋服を買うとき、どのようにして服を選びますか?「かっこいいもの」「流行のもの」「着回しがききそうなもの」などなどあるかと思います。でも、実際に買った後に「思っていた程着ていない」「あまり着回しがきかない」といった事はありませんか?
よくファッション雑誌で「コーディネート入門」等と題してアイテムのセレクト&コーディネートの記事を書いていますが、似たようなアイテムを買ったのに思った程活躍していない事ってありますよね。
その理由はいくつかありますが、多くは「雑誌で紹介している組み合わせは自分の手持ちのアイテムだけでは構成できないコーディネートが多い」為です。
雑誌の記事は我々個人個人の洋服事情に容易くマッチングするものではありません。その為、雑誌で紹介しているような着こなしをするためには、結局ほとんど買い揃えなくてはならなかったりするのです。
今回は、「実際に服を選び、購入する」場面における考え方、選び方の手法について書いてみたいと思います。
1.はじめに
以前友人の女性から、女性は「このアイテムはどうやって着こなすか?」「自分の持っているどのアイテムと合うのか?」を考えて服を買うという話を聞いたことがあります。対して男性は洋服を「個々のアイテム」で見る傾向があるようです。これが「買った後にコーディネートに困る」大きな原因のひとつです。
そこで、ここでは、上記のような考え方を取り入れて、より効果的な洋服の選択~購入の方法を考えてみます。
「自分の手持ちのコーディネートに対して1個アイテムを付け加えるパターン」を例に、洋服を選ぶプロセスを具体的に追ってみました。
2.所有しているアイテムとコーディネート例の紹介
話をシンプルにする為に下記の「3カテゴリー、6アイテム」を手持ちのアイテムと仮定します。
ここにあるアイテムでしたらこの内の数点は皆様もお持ちかと思いますし、多くのアイテムが他の洋服と合わせ易いベーシックなもので、無印やユニクロあたりでも揃える事ができるものばかりです。
①黒ジャケット
ここ数年人気の高いアイテム。春夏は綿、秋冬はレザーなどが人気。
②ベージュジャケット
春~秋が得意なアイテムですが、黒の次に選ぶ色としては無難な線でしょう。
③&④白と黒のシャツ
これはコーディネート実践編で詳しく紹介しています。
⑤ストレートブルージーンズ
特に言うことはありませんよね。
⑥ベージュパンツ
ここでは比較的細めのチノパンを想定してますが、ベージュやオフホワイトのジーンズでも代用可能です。
ではこれらのアイテムを使ったコーディネートがどうなるのかを紹介します。
この6つのアイテムでできるコーディネートは全部で8パターン(A~Hの縦並び)です。
まずは⑤ブルージーンズを使った4つのパターン。
A:①+③+⑤
最近では最もベーシックなコーディネート。
B:①+④+⑤
トップスを黒でまとめた「シャープ&ワイルド系」の雰囲気。
C:②+③+⑤
トップスを淡い色でまとめ、さらにジーンズを合わせた最もカジュアル感の強いコーディネート。
D:②+④+⑤
B程ダークな感じでは無いが秋口あたりに合いそうなシックめのコーディネート。
次に上記のA~Dのボトムスを⑥ベージュパンツに替えてみるとこうなります。全体的に落ち着いた雰囲気に。
E:①+③+⑥
パンツを替えるだけでAとはかなり違った雰囲気になります。ジャケットがレザーだと雰囲気を出しやすいコーディネートです。
F:①+④+⑥
トップスをすべて黒にしているがBと違ってシックな印象になります。
G:②+③+⑥
スーツのように上下を合わせたコーディネート。
この中では上品な印象のコーディネート。
H:②+④+⑥
上下はGと同じだがインナーのシャツが黒なのでダークな雰囲気になる。
どの組み合わせもそこそこいけるのではと思います。中でもよく組み合わせて着そうなコーディネートはA、B、C、F、Gといったところでしょうか?(個人的にはベージュのジャケットの中に黒のインナーを合わせる場合は、シャツよりタートルネック等のニット系を薦めます。)
こういったコーディネートができるアイテムに、Middleレンジの「シャツ」を1点加えてみるとどうなるでしょうか?