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着こなしの幅の拡がりについて

1. 着こなしの拡がりのプロセス

このサイトでは定番系の服の事を色々紹介していますが、実際に洋服屋さんやファッション雑誌では大人しい着こなしの提案はあまりありませんし、世の中で「お洒落」と言われる人は定番 の着こなしとはどこか違った雰囲気を醸し出しているように思いませんか?これは「+アルファ」があるからに他なりません。 

では、どのようにして自分なりの雰囲気のある着こなしが生まれるかのプロセスを想定してみました。

①定番の服がおおよそ理解でき、着こなせるようになる。 
②「何か」をきっかけに定番以外の着こなしに興味を持つ 
③成功、失敗を繰り返し、「何か」の新しい洋服の着方を学ぶ 
④その「何か」が身に付き、「自分だけの定番」となる。 
⑤②~④を繰り替えす事で着こなしの幅が拡かってゆく。


問題はこの「何か」です。 実はこの「何か」は色々あって、正論はありません。
次章で具体例を挙げてみます。 

2. 拡がりのきっかけとなる「何か」とは? 

拡がりのきっかけとなる「何か」とは?と書くとなんだか大仰な感じがしますが、実はよくある話です。
ポイントは

「洋服を着ている自分のイメージ」 です。 

洋服にそれなりに詳しくなるとある程度できるようになりますが、あまり経験が無い場合、それは結構難しいものです。 そこで、「人のイマジネーションを拝借」 します。その際「こんな着方、着こなしをしてみたい」と考えてみたりすると、多くの場合定番の洋服だけでは賄い切れないケースが多くなります。
そこに新しい着こなしを覚えるチャンスが生まれます。 例をいくつか挙げると以下のようになります。 

①好きなブランド、デザイナー(デザイナーとブランドが一致しない場合もあるので) 
②好きなタレント、俳優、モデルの着こなし(TV、映画、ファッション雑誌等) 
③友達、知り合いの着こなしが気に入った。 
④好きな世界観(TVドラマ、映画の主人公とか) 
⑤その国、地方ならではの着こなしなど(ロンドンっ子、パリジャン、ロスのスポーツマン等) 

こういった実例の中から、自分のお気に入りを見つけて、そのエッセンスを取り入れる事で、「+アルファ」が生まれてきます。
 

3.実践する際のポイント 

Aさんが好きだからBさんも好きだとは限らないし、自分が似合っていると思っていても、周りはそう思っていなかったり。 そこが実はファッションの難しい所です。 そこで、当サイトの提案ですが、定番以外の着こなしにチャレンジする場合のポイントを書きます。
 
(1)周りの意見より自分の「好き」を大事に。 
洋服は着ている本人が気持ちいいのがまず大事。人の意見に左右され過ぎると自分のモノにはなりません。最終的には「自分次第」なのです。
2)多少の失敗は覚悟が必要。 
冒険に失敗はつき物です。特にはじめのうちは買い物での失敗が多いと思いますが、これを恐れていると、いつまで経っても定番系の枠から出ることはできません。しかし「なぜ失敗したのか」を振り返らないと無駄な服ばかり増えてしまいますので気をつけて下さい。
(3)無理する必要は無い。 
上の項目とある意味反対の事かも知れませんが、あくまで大事なのは「自分が気持ち良く洋服を着ていると思える事」です。周りの情報にあまり振り回されないようにしましょう。「振り回されているな」と思ったらちょっと休めばいいのです。(ハヤリじゃなくても気に入った服を着続ける等)
趣味の洋服では休んでも誰にも迷惑は掛かりません。別に「私は定番系の服だけでOK」ならばそれでも良いのです。
4)時には自分自身を変える。 
着こなしの拡がりのきっかけが「イメージ」である事は前章で述べましたが、言い方を変えると、それは多分に「コスプレ」的なものであったりします。しかし、よく「形から入る」というように、いっその事、その服を着ている時だけいつもの自分とちょっと違う自分を気取ってみるのもひとつの「手」です。それもまた面白いでしょう。
(5)自分が信頼できる人に相談してみる。 
時には洋服等に関して相談できる友達、先輩などが身近にいる場合は聞いてみるのもいいでしょう。
他人からの意見というのには、思わぬ所に気付かされたりするものです。
ただし、その人の意見がすべてではありませんので、あくまで参考程度に聞きましょう。
 
 かなり精神論めいたことを書きましたが、それだけ「定番からはみ出る」洋服の着方というのは奥が深い事だと思っています。世の中ではここで書いた「+アルファ」の提案をしているメディアは山のようにあります。
 
しかし、彼らの発信している情報は誰にでもあてはまるものではありません。もちろん店頭で実際に売っている洋服もまたしかりです。
ともすると多くの雑誌やサイトの情報、ブランドに振り回されてしまいがちなものですが、まずは何かひとつだけでも「能動的にお気に入りを見つけてみる 」ことで、洋服への興味の持ち方、着こなし方の視点などがちょっと変わってくるでしょう。
そうすれば洋服を着る、持つ、組み合わせる楽しみがちょっと拡がると思います。