styling report‎ > ‎

ヨーロピアンカジュアル~フレンチ・カジュアルについて-2

(3)ボトムス

左から以下の通りです。
  • ブルージーンズ:とりあえずシンプルなストレートを。
  • ホワイトジーンズ:フレンチでは以外に重宝する。チノでもOK。
  • ブラックジーンズ:シックな着こなしに。
  • 綿パンツ:チノパンなど。ジーンズのように細めが相性良し。
 
  

(4)シューズ

左から以下の通りです。
  • ローファー:ONでもOFFでも万能な靴。
  • サイドゴアブーツ:癖が無く何とでも合せやすい。
  • レザースニーカー:スニーカーも革だとシックになる。
  • 編み上げブーツ:ドレッシーかつワイルド。
 
 
ざっとこんな感じです。
 
おそらく各々のカテゴリーからどれを選んでもそれ程外れにはならないコーディネートになると思いますが、各アイテムの組み合わせについては「正解」がありませんので、雑誌やフレンチカジュアル系ブランドショップのディスプレー、インターネットなどで観察しながら身に着ける事になるでしょう。
 
各アイテムの色については、「ベーシックカラー」から選ぶのが正解です。
特に「白~黒」系のモノトーン(無彩色)を中心に組み立てると結構簡単にそれっぽくなります。
※余談ですが、「黒」は比較的シックに見せやすく、質の良し悪しが誤魔化し易いアイテムで有名です。費用対効果がとても良い色なので、財布と相談して有効に取り入れましょう。でも持ちすぎは「カラス族」になってしまいます。
 
このコーナーではフレンチカジュアルにおいて重要なアイテムを紹介しています。それは「靴」です。
靴は服ではありませんので、これまであまり書きませんでしたが、トータルコーディネートにおいてとても重要な位置を占めるのはお分かりかと思います。
 
フレンチの醍醐味である「ドレスダウン」において、靴はその「ドレッシー」さを残すアイテムとしてとても重要です。上にある洋服の組み合わせでも、スポーツ系のスニーカーを合わせるのと、レザーのブーツを合わせるのでは全体の印象が大分異なります。
 
レザーシューズは足元からコーディネートをシャープに引き締めてくれます。
間違ってもハイテク・スニーカーなどを合わせないようにしましょう。
 

3.フレンチ・カジュアルの着こなし

次に着こなしですが、ここで一番重要なポイントを書きます。それは「サイズ」です。
 
フレンチ・カジュアルは、ベーシックなアイテムばかりだと書きました。先に紹介した内容で分かると思いますが、アイテム自体は得てして地味なものばかりです。そこで、着こなしをシックに見せるのが「全体のシルエット」です。
フレンチ・カジュアルは「ドレスダウン」ですから、「テーラードジャケットを作業服のように着る」のでは無く、「テーラードジャケットとジーンズを同じ目線で着る」という考え方です。つまり、
自分の体に合ったサイズ、シルエットにこだわる。
 
という事です。メンズで言うと、「スーツの着こなしに近い」と言えるでしょう。
 
スーツの着こなしのポイントはいくつかありますが、シルエットに関しては以下の点が主なものです。
  • トップス、ミドル
    ①肩幅
    ②ウエスト幅(シェイプの度合いなど)
    ③着丈(全体、袖丈など)
  • ボトムス
    ①ウエスト
    ②着丈(股上&股下)
    ③太さ(腿、裾、全体のライン)
この考え方をカジュアルな服に取り入れて、自分の体型の良いところを強調し、悪いところをフォローするとカジュアルな服がシックに見えてきます。
 
おさらいをすると、フレンチ・カジュアルの着こなしは以下の2つがポイントになります。
  • アイテム
    ドレッシーな服と、シンプルなカジュアルウェアの組み合わせでドレスダウンを図る。
  • サイジング
    ドレッシーなものとバランスが良くなるように、カジュアルなものであっても自分にジャストフィットなものを合わせ、シャープな印象を演出。
といった所でしょうか?おそらくこういった着こなしのセンスがフランスの人々によって磨かれてメジャーな着こなしになった為、フレンチ・カジュアルと呼ばれるようになったのでしょう。
 
長くなってしまいましたが、フレンチ・カジュアルファッションはとてもベーシックな着方であるにも関わらず中々「こうなんです」という記載が無かったので、あえて穿り返してみました。
 
少々強引な解釈ですが、フレンチ・カジュアルはベーシックの延長というよりも「現在のベーシックファッションの源流」になっているとも言えます。
 
無印良品もベーシックなアイテムを多数扱っていますが、アイテムやカラーバリエーションで「agnis.b」「A.P.C.」などのフレンチカジュアルブランドの影響を多分に受けていたと言われています。