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季節と着こなしの関係-2

3.気温と着こなしの関係

ここでは、コーディネートを考える際の大きな要素である「季節」について、気温の変化が着こなしに与える影響について記載しています。
※ここで掲載しているデータは「気温データのページ」というサイトより引用させて頂きました。ありがとうございます。

(1)最高気温と最低気温

一日は「夜寒くて、昼は暖かい」のが当たり前ですが、その温度差ってどのくらいあるかご存知でしたか?
下のグラフは東京の最高気温と最低気温の「平年値」(2004年度)を月別に示したものです。
 
実は年間を通じて一日の温度差はそれほど変化は無く、平均7.3℃です。
やや夏の温度差が少なく、秋冬の温度差が多めです。
尚、それぞれの季節に応じて
春:4~6月、夏:7~9月、秋:10~12月、冬:1~3月
となります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(2)着こなしと季節について

 
左のグラフ「A」の点線は
「夏の着こなし」
を想定したエリアです。おおむね半袖シャツやTシャツで過ごせる時期を想定した範囲。気温は20℃以上ぐらい。
7~9月がそれにあたりますが、9月あたりになると、夜はちょっと厳しくなってきつつあります。
また、5月も暖かい昼間ならちょっとは大丈夫そう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
左のグラフ「B」の点線は
「春~秋の着こなし」
を想定したエリアです。Tシャツの上にジャケットや長袖シャツを羽織るような着方。
暑くなく、寒くなく、一年間の中で最も快適な季節です。気温は23、24℃~14、15℃ぐらい。
春と言っても、4月の夜はちょっと厳しく、11月も同様です。また、9月も下旬になってくると夜はこのスタイルが増えてくるようになります。

 

 
 
 
 
 
 
 
 

 
左のグラフ「C」の点線は
「冬の着こなし」
を想定したエリアです。気温は高くて13、14℃ぐらい。最低気温は5℃を下回る場合もあります。
この季節には厚手の防寒ジャケットやコートを着なければなりません。
11月も夜にはこのくらいの温度になるので、昼は暖かくても「もう一枚」またはマフラーなどの防寒小物を身に付けたほうが懸命なようです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

(3)地域による差について

ここまでは東京の気温を元にして書いてきました。ところが、日本は北海道から沖縄まで、縦横に長い列島なので、地域による差が出てきます。
左のグラフは東京と札幌の平年気温を比較したものです。
見ていただくとお分かりだと思いますが、実は
「東京の最低気温と札幌の最高気温は似ている」
のです。
多少の差はあれ、札幌の人の日中の服装と、東京の人の夜の服装は同じだという事です。(防寒という観点において)
感覚的には「東京都比べ、常に1枚多めに着る」「真冬は防寒性最重視(何せ最低気温が-5℃を下回る)」となるはずです。
 
上で紹介している、データ借用元の「気温データのページ」をご覧頂くと分かりますが、この現象は東京より西ではあまりありません。西に行ったからと言って気温の差はそれほど大きくは無いのです。(沖縄などの南方は別です。)しかし、東北~北海道方面に行けば行くほどこの減少が出てきます。理由は簡単、日本列島の形によるものです。

東京と大阪~福岡までは横に長いだけで緯度は大きく変わりません。しかし、北関東~東北~北海道と上るにしたがって、緯度が上がります。その為温度差も開いていくのです。
その為、東京以西の人は、東京とそれ程変わらない洋服の着方ができるのですが、東北以北の方はそうは行きません。「もう一枚」「もうひとアイテム」が必要になる訳ですね。(あるいはインナーウェアで工夫するなど)
 

4.さいごに

このサイトはお洒落をする前提で洋服に関する情報をを提供していますが、やはりベースには防寒等生活必需品としての機能がありますし、それがコーディネートにも影響を与えます。どんなにかっこよく、素敵なコーディネートであっても、寒過ぎは体調を崩しますし、暑過ぎは汗まみれで衣服が台無しになります。やはり大事なのはバランスです。

実際にはこんなにまで気温を気にしてコーディネートする事は少ないかも知れませんが、頭の片隅に置いておくと便利なときがあると思います。一度ご自分のお住まいの地域の気温推移をご覧になってみてはいかがでしょうか?