(5)シャツ
日常のコーディネートでは、もっぱらインナーの主役のひとつであるシャツですが、こと旅行となるとあまり使い勝手が良いものではありません。主な理由は「シワになりやすい」「汚れが目立ちやすい」為です。
同様の理由で、日常生活の中でも、同じシャツを2日続けて着ることは無いと思います。
よって、今回のコーディネートにおいては「2日目夜の会食の為の、コーディネートのスパイス」として用意しました。
旅行用アイテムとしては使い勝手はあまり良くない面が多いですが、一度は違った雰囲気のコーディネートを入れるのも、面白いと思います。
※上記の理由から、「より荷物を減らしたい場合」には、無くなるアイテムだと考えて頂いて構いません。
右は細かいバイアスチェック柄のドレスシャツ、右はやや大きめなチェックのネルシャツです。
ドレッシーなコーディネートを楽しみたい場合は前者のようなシャツ、リラックスした着こなしを楽しみたい場合には後者が向いています。
尚、後者のネルシャツやデニムシャツなどのワークウェア系シャツはある程度の防寒性があるので、前述のカーディガン同様に「ちょっと羽織るもう一枚」として活用することができます。
(6)パンツ
小旅行においても、最も楽で手軽で機能的なパンツはやはりジーンズでしょう。ジーンズの次に向いているのはチノパン等の綿パンツです。今回は「(5)シャツ」と同様、少ないアイテムでのコーディネートに変化をつける意味も含め、2日目の夜から綿パンツに履き替えています。もしブルージーンズを合わせたくない場合は、ここで紹介するような綿パンツで選んでも良いでしょう。
左からブルージーンズ、ベージュのチノパン、カーキのカーゴパンツです。
濃いブルーのジーンズは汚れやシワが目立たず、見た目にも清潔感があり、最もお勧めです。
綿パンツとしてはチノパン、カーゴパンツといったベーシックなアイテムを紹介しています。
前述のシャツと同様、シックな雰囲気を好む場合は前者、カジュアルな雰囲気を好む場合は後者が向いています。
また、カーゴパンツは太腿部にポケットがある為、収納性という点では、旅行向きのパンツと言えます。
(7)おまけ:マフラーやストールなどの活用
「2.コーディネートの考え方とアイデア」の章の後半で触れた「ストールやマフラーの活用例を紹介します。
左の写真はVネックセーターに、右はシャツと合わせてコーディネートしている例です。
シャツストール、マフラーは各々その時の季節で使い分ければ良いのですが、用途としては「防寒」「コーディネートに遊びを持たせる小物」の2つがあります。
特に左の写真のようなVネックセーターなどは首周りが寂しくなることがあるので、その際にこういった活用方法があります。
旅行では急激な寒暖の差があったり、Tシャツやクルーネックセーターなどシンプルな首周りがシンプルな服を着ることが多いので、シンプルなデザインのストール、マフラーを一枚持っていると便利でしょう。
5.その他
これまで基本的なアイテムの紹介をしてきましたが、靴や鞄にも簡単に触れておきます。
(1)靴
旅行は移動が多い為、大前提として「履きやすい靴」である必要があります。よって、基本的にはスニーカーが一番無難でしょう。
左のような一般的なデザインでも良いし、ちょっとシックな雰囲気を好む場合なら右のようなオールレザーのスニーカーなどが合わせやすいでしょう。
(2)バッグ
2泊の旅行の場合、「幅50×高さ30×奥行15~20cm」程度のボリュームがあるトラベルバッグが一般的。
また、丈夫な持ち手と斜め掛けが可能な長さのショルダーストラップは欠かせない。
左は革製の重厚な雰囲気のバッグ、右は布製のもの。素材の好みは個人による。
右のバッグのようにポケットが多数あると小物の仕分けに便利です。
また、2泊程度の旅行なら、小柄なショルダーバッグをひとつ持っていくと便利。財布等の貴重品やハンカチ、ティッシュなどの小物、音楽プレーヤーなど移動中でも頻繁に使用するものを収納する。また、旅先でのちょっとしたお出かけにも便利です。
左が一般的なシンプルな小型ショルダーバッグですが、最近は右のような「ハンドルorストラップ」2Wayタイプも人気があります。
6.さいごに
ここまでご覧頂いて既に気付かれている方も多いと思いますが、「トラベルファッション」とは、実は「ミニマルコーディネートを考えること」に他なりません。旅行先での着こなしが上手な人は、日常のコーディネートも上手な人です。
限られたバッグのスペースや重さの中、如何に無駄を排除しつつ、それなりに遊びも持たせるかを考えるのは、日常のコーディネートやアイテムのそろえ方にも非常に参考になります。
皆さんも今度の旅行の際には一度考えてみて下さい。また、すぐに旅行の予定が無い方も、次の旅行の際にはどのようなアイテムを選んでコーディネートすると良いかを色々考えてみて下さい。考えるだけでも面白いですし、コーディネートの訓練にもなります。